- 2015-3-5
- レポート・ギャラリー, 地域CL, 関西リーグ
- ミキハウスフットサルクラブ, ヴォスクオーレ仙台サテライト
地域チャンピオンズリーグの、とあるエピソードを紹介したい。
今大会準優勝のミキハウスフットサルクラブ(以下ミキハウス)の監督、高橋正則監督から聞いた話だ。
敗者が見せた美しき姿勢
大会3日目。
ミキハウスはヴォスクオーレ仙台サテライト(以下仙台サテ)との熱戦を、PK戦の末に制した。
互いに死力を尽くして戦った試合は見るものを魅了するものであったし、どちらも疲弊した末での、まさに死闘と呼べる試合だった。
どちらも、余裕など残っているはずもない。体力的にも、もちろん精神的にも。
試合終了後、いつもの通りに整列し、順番に相手チームの選手と握手を交わしていく両チームの選手たち。
その際に高橋監督は、仙台サテのある姿勢に、大きな感銘を受けたと言う。
「敗戦したにもかかわらず、力強い握手で、絶対優勝して下さいと言われたんです。敗戦の直後、こんなに力強い握手をして”絶対優勝してください”と言えるなんて。改めてこの大会の素晴らしさを感じました。」
先程言った通り、この試合は死闘だった。
これは、その直後の話だ。敗者は失意や悔しさの中で、勝者のことを考える余裕もないのも当たり前の状態。
それでも、仙台サテライトの選手は、1人1人が力強く相手の手を握り丁寧に激励の言葉を伝えていったと言う。
称え合う両者
この言葉を受け、ミキハウスもある行動を起こした。
仙台サテライトは時間の都合により、舞台裏でいちはやく表彰式を行っていたのだが、それに気がついたミキハウスは、今度は自分たちが感謝の気持ちを伝えようと彼らのもとへ出向いたのだ。
今度は、俺たちの番。
仙台サテへ、今度は自分たちが気持ちを伝える番だと動いたミキハウスだったが、またも仙台サテの心遣いに胸を射抜かれてしまう。