- 2016-1-5
- レポート・ギャラリー, 関東リーグ
- リガーレ東京, 西野宏太郎
遂に、リガーレ東京が、今季の関東リーグ優勝を達成した。
優勝が決定した直後、チームをここまで率いた西野 宏太郎選手兼監督へ、話を聞いた。長かった道のり、選手、サポーターがかけてきた時間と努力。すべてを背負って、ここまでチームを引っ張ってきた。冷静な指揮官の言葉には、仲間と、サポーターへの想いの強さが表れていた。
ーーこの試合、どういう気持ちで挑んだか。
「ブラックショーツの残留が決まっていたので、プレッシャーがなかったわけじゃないと思うんですけど、お客さんの為にも、それぞれ賭けたものがあった試合の方が、1プレー1プレーに賭けるものが出ると思う。そういう意味ではそんな試合をやりたかったのはありますが。それでも相手はすごく強いチームだというのは理解していて、気負わない訳じゃないですが、相手のほうがメンタル的には有利な部分はあると全員に言って試合に入って。僕達の方がメンタル的に悪くなるということは絶対あるから。試合中メンタルコントロールしながらやろうというのは、全員に言っていました」
ーー立ち上がり2点取って優位に立つところで、相手に取られました。
「先に失点だけは避けたいと思っていました。というのも今シーズンに限ってですが、先に1点取られてという試合があまり多くなかったので。そこの経験が出来なかったのが、難しくなるだろうなと思っていた部分でした。そういう意味では最初2点取れたのは大きかったと思います。僕の中では、2-1になった場面というのは、先に失点するよりかは全然ポジティブだったなと」
ーー2-1で後半までいって。そうは言っても心配な時間は長かった?
「自分たちが2-1で守り切るのか、まだ取りに行くとか、という部分のメッセージは、僕はベンチでは守るのではなくてプレッシャーもかけにいくし、引き分けでも良いからもう1点取りに行こうと。点も取りに行くし、プレッシャーも前からいくという戦い方を、練習でも、今日の試合でも言っていました。そういう部分、僕自身の中ではあまり問題なかったかなと思います」
ーー後半3-1になって、いけそうだって感じ始めたのはいつぐらいから?
「後半に入って、うちが最初1点取れば相手も取りに来ると思うし、パワープレーの対策もしていましたし。3点目取れた時には、あとはパワープレーを弾ければ良い、という考えにはなっていました。普通に攻められるよりパワープレーで攻められる方がこちらとしては自信があったので。2-1だとパワープレーしてこないと思っていて、3-1になったので、そこからは早くパワープレーで来ると思っていました。その時点で相手のキーパーを見ながら、自分の出場時間を減らしながら相手を研究していた。表に出さないですが、自分の中ではゲームコントロールしていました」
ーー嬉しさが途中でこぼれる場面もあった?
「チームメイトは途中でそういうのもありましたけど、僕はメンタル的にもゲームコントロールをしなければいけなかったので、そういうのは表に出さないようにしていました。チームメイトに対しては」
ーー今まで様々な舞台を戦ってきた時代を経て、ここまで長かったと思います。試合中は、メンタルコントロールもしなければいけないと話していましたが、現在の、率直の気持ちはどんなところ?
「Fリーグから僕は帰ってきて、東京都リーグから初めて、率直に言うと…練習に行けない時も家庭の事情であったり、家族にも迷惑をかけてきた部分はありました。あとは、僕と松浦でデルソーレの時、トヨさん(リガーレ東京サポーター)に応援してくださいと言ったのがあるので。恩を結果で返せたのが…。ホっとしたと、言ったらリーグをなめている様な感じになってしまうのかもしれないですけど、自分としてはサポーターの人たちに、苦しい時を支えてももらったので。今は自分の実感はないんですけど、サポーターの人たちがあれだけ喜んでいるのを見ると、良かったなと思います」