【全日本選手権】すみだ・須賀 雄大監督「ここで踏ん張ってフットサルの火を絶やさないことが大事」

ーーすみだがパワープレーをすることになった経緯を今一度
「単純に負ける試合が多くなったから。当時(関東リーグ時代)は公式戦で年に1回か2回しか負けないのが普通のチームであったので、リーグ戦でほぼ負けない状態で来るのに対して、どれだけトレーニングをする必要があるのかと。別のリスクの掛け方、例えば相手のカウンターに対し逆カウンターを狙うとかという色々なリスクの掛け方の1つにパワープレーがあって、当時は他のリスクの掛け方で10分パワープレーと同じ効果が得られる確信があった。ただ、Fリーグに上がるとディテールの部分で例えば逆カウンターを狙うといっても相手は勝っている状態でスペースを与えてくれないし、攻撃の人数を掛けて来ない。いわゆる勝っている状況のマネージメントをしてくる。隙がないというか勝ちに徹して来るFリーグのチームに対して、そういうやり方が難しくなってきたというのが一つあります。
あとは、ショーとして、興業として僕らは
Fリーグをやっている中で、パワープレーに対してお客さんのリアクションが良い。
最後のひと盛り上がりというか。僕個人としては、パワープレーをやられて今シーズン1回も負けてないですし、ひっくり返されたり追いつかれたりということもなかった。効果としてどこまであるのかはじっくり検証してみないといけない。別のリスクの取り方があるかなどを追求していかないと無条件でパワープレーをするとかいう流れになるのは違うと思う。ただ、現状では相手のメンタルを揺さぶる意味でも、嫌だなと思わせられるなら重要なオプションだと思って取り組んでいる。あとはパワープレーにはタレントが必要。タレントがしっかりと
5人いればやる価値はあるのかなと。逆にタレントが5人揃わない状態でするとしっぺ返しを喰らう。うちはそのタレントの部分は徐々に揃いつつあるので、今に関しては相手に嫌だなと思わせられるぐらいのレベルにあるのかなと思っているのでやる価値はあるのかなと。ただ、20分とか長い時間のパワープレーに対しては、現状ルールとしてはOKなのですが、色々な部分でルールの制約として面白くしてもいいのかなとは思います」

ーーW杯の結果とフットサル界の今後に関して
「うちのクラブでは清水が代表候補に呼ばれて、これからを背負っていく選手だと思っているが、そういう意味では自分達のクラブで育てた選手でW杯へ行けるかと言えばまだ難しいこれからのクラブだと思っている。そんな中で自分達がやれることと言ったら、うちの選手を一人でも多くFリーガーや代表選手にしていくことだと思っているので、基本的に目的としてやることは変わらない。ただ、負けたことで皆さんから色々な危機感を持つことや、批判が出てくることは全部が全部悪いことではない。例えば、4年とか8年で見たらとても大きいことですけど、この先フットサルを何十年とやっていく中で十分起こり得ることだと思うし、逆にそういう時代もあったよねと言えるよう、次に絶対同じことを繰り返さないように、抜本的に何かを解決する策を見出すという意味ではいいのかなと思う。ここで踏ん張ってフットサルの火を絶やさないことが大事だと思っているし、継続できるような環境を作っていくことを前向きに取り組めないかなとも思っている」

ーーありがとうございました。

(写真 箕輪 諒太 インタビュー 南 英博)

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