仲間からの信頼も厚い船越選手。チームメイトである岩野 雅聡選手、高田 剛選手に、船越選手の印象やエピソードを聞いた。
ジプシーフットサルクラブ No.10 岩野 雅聡
「なによりフットサルに向き合う姿勢が素晴らしいですね。
一番すごいなと思うのは学ぼうという謙虚な姿勢。10歳近くも年下のチームメイトに対しても、いつもチームの考え方を吸収したい、教えて欲しいというスタンスで接してくれます。
お互い意見を交換し合ってズレがあった時でも、フットサルの経験は誰より長いはずやのにいったん飲みこんで、まずはやってみようとしてくれます。チーム最年長の選手が中々できることちゃいますよね。
僕はチームの戦術やセレクションの面談を担当していてるんですね。
それでセレクションの時の話なんですが、その面談の時に、絶対フナさんには入団してもらいたいと思ったんです。
理由は、僕が今シーズン一番大事にしていることで、選手全員のモチベーションの部分なんです。
この人なら何があっても腐らず直向きに取り組んでくれる、他の試合に出れないメンバーにとっても選手としてあるべき姿勢を示してくれると思ったから。
と言うのも、競技としてやる以上試合には出られない可能性があることについて、覚悟はどないですかと、面談で参加者一人一人に聞いたんです。
そしたら、フナさんの答えはまっすぐ僕の目を見て一言
「全然関係ない、そんなところは問題じゃない」
でした。
そのやりとりで、絶対フナさんには入って欲しいと強く思いました。
フナさんの耳が聞こえへんていうハンデについて、他のメンバーはなんて言うかなぁと思いつつ、後日チームの話し合いで、フナさんには絶対入ってもらいたいってみんなに言うたんです。もちろんコミュニケーションの難しさを理解した上で。そしたらみんなも同じ意見。たぶんフナさんの向上心とか熱意がみんなに伝わってたんちゃいますかね。僕が入ってもらいたいって言うたのもあって、耳が聞こえないことでフナさんが苦労しそうなところは絶対自分がカバーしていこうと思ってますが、次第にチーム全体がフナさんに気を配る事に慣れてきて、今ではミーティングの内容によっては話を止めてフナさんに伝わってるか身振り手振りを加えて直接確認したりもしてます。
他にも、例えば手でのサインを決めたり、口頭のミーティングよりも文字でやりとりできるネットの掲示板を多く活用したりとか、良い意味で一緒にやっていく為に、カバーし合っていこうというキモチがチーム全体にすごく見えています。
フナさんの人間性がメンバーをそうさせてるんやと思います」
ジプシーフットサルクラブ No.14 高田 剛
「フナさんは見た目はキツそうな感じのイメージですが、実は子どもっぽくて負けるのが何よりも嫌いな人ですね。
アップ時のボール回しで鬼なるとやけに不機嫌になるのがいつも面白い!(笑)
そしてすぐ人のせいにする!(笑)
耳が聞こえないのは相当なハンデだと思うのに、正直それを感じさせないプレーは本当にすごいと思います。
ディフェンス時には声で切る方向だったり、プレスを掛けるタイミングの指示を出すのですが、それが聞こえないにもかかわらず、僕らと代わらないプレーが出来るのは本当にすごいと思います。
感覚の部分もあるんだと思うんですが、僕らよりも回りを見て、味方、相手のポジショニングを把握してプレーしてるからこそ出来るんだと思います。
僕自身もフナさんから学ぶ事は多いですね!」
学ぶ姿勢は柔軟で、より上手くなる為の努力を怠らず、周りの選手にも大きな影響を与えているのが、チームメイトの言葉でもよく分かる。