- 2015-5-15
- Fリーグ, レポート・ギャラリー
- バルドラール浦安, 星翔太
21得点、21得点、29得点、34得点、34得点、34得点、38得点、31得点。過去8シーズンの歴代のFリーグ年間得点王が重ねたゴール数だ。シーズンによって試合数などのレギュレーションが異なるため、これまでレギュラーシーズンだけで40ゴールを重ねた選手はいない。プレーオフを含めても、この記録に到達したのは2013-14シーズンの森岡薫(43ゴール)のみとなっている。
今シーズン、そんな記録にバルドラール浦安の星翔太が挑む。開幕前、星は40ゴールを挙げると宣言。なぜ、星は40得点という数字を掲げたのか。そして、その目標設定を、あえて宣言して、周囲にカウントダウンを求めた理由とは?
――すごい宣言をしていましたね?
「そうですね。今シーズンは、40点取りますよ」
――どうして40という数字にしたのですか?
「大体、1試合にチャンスは3本くらいありますよね? 今日も4本くらいチャンスがありました。要は、チャンスの数を1試合3本で計算しても、33試合あれば99本のシュートチャンスがあります。プレーオフ・ファイナルまで最多で37試合あるとしたら、結構、チャンスはあるじゃないですか? 99本シュートを打って、その半分を決めても50点くらい。そう考えたら、40点くらいは取らないといけない、っていう数字ですかね」
――40点はプレーオフも含めての数字ですか?
「どっちでもいいなと思っています。リーグ戦だけで達成できるのであれば、もちろん、そっちの方がいいですけど。(元ブラジル代表の)レニージオとか、30数試合で70得点以上を決めていたシーズンもありましたし、チャンスをモノにしていけばいけるかな、という感じです」
――カウントダウンを求めた理由は?
「カウントダウンをした方が面白いじゃないですか? みんな得点王を目指しているけど、カウントダウンはしたことがないので。具体的に数字を決めた方が、周囲もプレッシャーをかけやすいし、面白い。相手も絶対にゴールを取らせたくないと思うし、そうすればリーグとしての見所も増えるから、そういうのを含めて宣言しました」
――開幕節では1ゴール。今日は、カウンターから何度かあったチャンスをモノにできませんでした。
「そうですね。カウンターでスピードに乗っている状況でチャンスがありましたね。もっと落ち着いた状態で受けられれば、決めるべきかなと思いますが、今日はイゴールのタイミングも合っていましたし、そこについては、あまり深くは考えていません。駆け引きして打った方向が、たまたま合っちゃったというだけなので」
――パワープレー返しのとき、打たずに加藤選手にパスを出した場面もありました。
「(加藤)竜馬は、この前の試合から良い動きをしていました。それに若い選手が点を取った方が流れに乗りますし、確実な方を選んだ結果です。最初に自分で打とうとしたのですが、(横江)怜くんが反応していました。ゴロのシュートを打って、スライディングされてカットされるなら、確実に点を取りたかったんです。打とうとしたところで、竜馬が走っているのも見えていたから、突っかけて行って(パスを)出せば入ると思ったし、突っかけて行って、出して、(リターンパスを)もらってゴールでもいい。どちらでもいいから、決められる方でいいかなと思いました。結果、あそこのチャンスは逃してしまいましたが、そういうところを突きつめていけたらいいかなと思います。それより僕にとっては、流れの中の形から自分で(守備を)はがしてシュートを打てていることの方が大きいんです。昨シーズンもカウンターや反転して点を取っていることが多かったんですよね」
――カットインからフィニッシュに持ち込む場面は、何度かありましたね。
「前を向いた状態から、中にカットインしてシュートという形は、自分で新しくチャレンジしていることです。それが完成すれば、勝手に40点行くかな? というのも、自分の中ではあります」
――引いた相手に対して、個人の力でどう崩すかですね。
「縦突破はいつでもできるから。縦突破は目的にしていません。40点を取るなら、自分の形が明確にならないといけない。そういうことを含めて、40点という目標設定をしました」
――それはやっぱりシーズン終了後の代表活動も考えてのこと?
「そうです、そうです。そこはもちろん考えています」