- 2015-5-15
- Fリーグ, レポート・ギャラリー
- バルドラール浦安, 星翔太
――浦安の話を聞かせてください。選手の入れ替わりという点で、戦力的にはダウンかなと思っていたのですが、チームがフレキシブルな戦い方ができている印象を受けました。
「まさに、そうですね。昨シーズンからセットが変わっていないのは、一つ問題点ではありますが、それでも全員が出場機会を狙えるような、総合的に力が近い選手たちの集団になったと思います。お互いが競争しやすい環境が整っていて、結果的にピッチの中での働きぶりに出ている。もちろん僕もシュートを決めたいし、試合に勝っても自分が決めていなかったらイライラもします。でも、勝つことを最優先に考えたプレーはできるから。今日の(高橋)健介さんの得点にも直接絡まなくても、絡む段階にいられたらいいかなって割り切れる部分がありますし、その先でチームが本当に手詰まりになったときに、点を取れる選手になりたい。だから、今日の終盤に点を取れれば一番良かったんですけどね。ただ、チームとしては昨シーズンよりは上積みがありますし、そこに新しい選手がどれくらい入ってくることができるのかを確かめる時期かなと」
――自信はある?
「チームに? 自信はないんですけどね(笑)。昨シーズンから上積みのある選手が残っているけれど、そこに新しい選手が加わって、ドンと上がれるかは別の話。ただ、集団として同じ方向を向きやすい集団になったのかなと。というのは、一番上の選手が入って来たのではなく、下の選手が入ってきたから。バランス良く若い選手が入って来たし、彼らが昨シーズンの三木のようになってくれればいい。三木自身も今はケガをしていますが、ケガをする前はすごく良かった。復帰してきたら、きっと頭の中も整理されているだろうし、他の選手にも刺激になるはずです。深津も戦列を離れていますし、この状態では、すごくポジティブなのかなって。町田もすごく新しくなって、同じ方向をみんなが向いていて強かった。その相手にしっかり守れて、攻撃もできたのは、すごくポジティブです」
――となると、あとはエースのゴールでしたね。
「本当、そうですよ。まぁ、警戒されているのも感じましたよね」
――でも、その状況を求めていたわけですよね?
「そうです。その中でもシュートを打てているから、あとは決めるだけ」
――森岡薫選手なら、1発決めていましたね。
「そうっすね。そうっすね。それは全然、否定しません。それが薫くんの強さだし、僕に足りないものだから。とはいえ、昨シーズンからたった2試合しかプレーしていないのに、僕がすでに完成していたら、それはそれでスーパーだから(笑)。焦らずに、自分の中で考えながら一歩一歩やっていきますが、周囲からは僕に『もっともっと』って求めてください。みんなが求めてくれないと、面白くないのでね」
(写真 おざわゆうこ 文 河合拓)