見せるキモチ・伝える瞬間

――選手権の最後にも対戦しているが、町田は変わっていた?
「やっぱりボラがいることで、あそこに収まりがあるのと、仕掛けもできるし、タメもできる。ファウルカウントがたまると、そこに強く行けなくて、相手に主導権を握られる部分もあります。逆にこちらがボールを保持する時間も少なくなっていて、それでリズムが出なくなっていました。だから、両方ですよね。ファウルカウントもそうですし、ファウルカウントがたまっているからこそ、ポゼッションとかで相手を引き付けてポンと裏を取れれば、違うゲームになっていた。それができなかったのは、大きな課題じゃないかなと思います」

――あえて持たせたというよりも、持たれてしまったゲーム?
「はい。今日は、かなりフラストレーションの溜まるゲームでした(笑)」

――でも、その試合で2点を取って…。持って行きましたね。
「そうですね。昨日が誕生日だったので(笑)。2点目は今日が誕生日のヨネさん(米川正夫監督)の分です。あと、うちのチビが、昨日、一昨日と体調が悪かったこともあって何もできていなかったので、家族のためにも点を取りたいなと思っていました」

――あのゴールを振り返ってください。
「背負っている状態で中に入って、相手のマークが空いていたので打ちました。多分、(星)翔太が相手選手を引き連れていてくれたので、僕のところがぽっかり空きました。あそこまで空いたら、打ちたいなということで打ちました」

――40ゴールを宣言している星選手自身はノーゴールでした。でも、得点シーンでは貢献してくれていたのですね。
「やっぱり翔太がいることで相手も引き付けられるし、多分、僕に付いていたのは滝田ではなかったと思うんですよね。滝田が僕に付いていたら、反転しきれなかったかもしれません。それはシステム上、一人にマンツーマンで付いていれば、完全なフィクソがもう一枚いるチームっていうのは、そんなにないと思うので、(自分と星の)2人が上手く連係を取れれば、ああやってチャンスはつくれるんじゃないかなと思います。翔太は、そのうちバコバコ取り出すんじゃないですか? 黙っていても取ると思うので、大丈夫です」

――2連勝で良いスタートを切れたのでは?
「そうですね。5月を全部勝っていければ、若いチームですし、乗ってくるかなと思います。今はまだ出場していませんが、ポテンシャルの高い選手がいます。そういう選手たちが必要になるときが出てくるので、そこまで勝ち点を積み上げて、そういう選手たちが出場する場をつくれないといけないと思っています」

【Fリーグ2015/16】互いをリスペクトする高橋健介＆イゴール「次の対戦時には…」

（写真/文　河合拓）

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